2009年7月28日火曜日

人種のるつぼ

私が昔住んでいた南半球のある国は、'multiculturalism' , つまり「民族は、各自の文化と同様に、他民族の文化をも尊重すべきだという理念。西欧文化中心主義や、単一民族主義に対する概念。文化多元主義。多文化主義」をうたっていました。なるほど、アングロサクソン系白人もいれば他民族欧州人、アジア人も安心して定住できる国家であり、それらが融合して成り立っている素晴らしい国だと思っていました。
ところがここロンドンはその国以上の多国籍、多民族が共存している都市だと日々感じています。見た目は白人&アジア人というギャップはないものの、地元人&ヨーロッパ系白人が普通に融合?!して暮らしています。私日本人から見れば、皆白人できれいな英語を使いこなす人々とひとくくりにしてしまいがちなのですが、よぉ~く会話を聞き観察してみると意外とヨーロッパ系移民、あるいはヨーロッパ系短期在住者が普通に暮らしているのです。

観察して感心しているのは私個人のみと思いきや、自治体もその多民族感を把握しようとしているのか、行政が企画する行事には必ず上記の「民族質問票」が配られ、自分の立場を再認識させられます。

黒人でも「アフリカ系」「カリブ海系」、アジア人でも「中国系」「インド系」、そしてハーフの子供も、両親の血筋を明確にするためか細かくチェックする質問票に私は初め驚かされました。そして日本人がこの国でどれだけマイナーなのか...項目にチェックするところがなく「その他アジア系」の欄にチェックを入れています。アジア人が少数民族でなくなってきていた南半球の国と違い、東アジアの民族はまだまだこの国、イギリスではマイノリティーだとその違いに驚き、人生まだまだ知らないことだらけと感動しました。初めて「大英帝国」の本当の意味を垣間見る体験でした。

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