2010年10月5日火曜日

ロンドン五輪 マラソンコース発表~地元の怒り

    (オリンピックマラソンルート - London 2012 公式HPページより)

2012ロンドン・オリンピックまであと660日となりました。

10月4日、ロンドンオリンピック組織委員会がオリンピックのマラソンコースを発表したのですが、コースから除外された地域の地元住民の怒りを各イギリスメディアでは大きく取り上げています。

今回発表されたコースは、「バッキンガム宮殿」と「トラファルガー広場」に続く道を発着点とし市中心部を3周します。その後テムズ川沿い東方面に走るのですが、コースの川の向岸には大観覧車「ロンドン・アイ」を一望し、その後観光名所の「セント・ポール大聖堂」、時計台「ビッグ・ベン」がある国会議事堂などを通り、コース東最終地点折り返しポイントは「ロンドン塔」付近となりそこでは「タワー・ブリッジ」もTVカメラにおさまることでしょう。
ロンドンに観光に行かずともTVでほぼ全ての観光スポットがマラソンを見ながらにして鑑賞できると喜んだのは私だけでしょうか? しかしオリンピック招致に街全体が盛り上がっていたロンドン東部地域住民は落胆するだけでなく怒りを覚えてるとのことです。
当初マラソンコースは「ロンドン塔」からロンドン東部に建設中のオリンピックスタジアムまでとされていたらしいのですが、その場合「タワー・ブリッジ」や幹線道路を封鎖する必要があり他の競技との関係から新コースがこの度発表されたのです。

ロンドン東部、タワー・ハムレット区長はTVインタビューで「この地区ではオリンピック競技が3つ開催されると約束されていた。しかし実際は1競技も開催されることはなくなった。」と訴えています。そして競技は開催されないのにオリンピックスタジアムとロンドン市内の競技開催場所の間に位置するこの地区では「混乱は強いられるが何の利益ももたらせられない」と憤りをあらわにしていました。

人種のるつぼであるロンドン東部の多様性をオリンピックを通し世界各国の人々に見てほしかった地域住民と、イギリスを象徴する地域をマラソンコースとして選んだ組織委員会の姿勢とのギャップにイギリスの現状をみたような気がしました★

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